栗の一品種収穫時期は2、3週間と短いため、通常は収穫時期の異なる多品種を植える事が多いのですが、

当農園では、モンブラン・栗菓子に適した早生品種のみに絞った目的栽培を行っています。

(2022年春現在、約4ha/12000坪の畑で、約1200本以上の栗の木を育生中)

 

また、自ら食材を提供する立場として、出来る限り自然を生かし、環境に優しい栽培を心がけています。

農薬はもちろん、肥料類も一切持ち込まず、畑に生える草を生かした「自然草生栽培」を行っています。

畑に存在する全ての植物、生物は微妙なバランスで共存をしています。外来種の草の渡来、天候不順により一定の生物が増えたりなど、

そのバランスが崩れることがありますが、私達はそのバランスを保つためにほんの少しだけお手伝いをしています。

 

元々、山に自生していた「栗」は、果樹の中でも最も自然に近い状態で育つ作物です。

その分、自然や天候の影響を受けやすく、人間の力ではコントロールがとても難しい作物でもあります。

「桃栗三年」という言葉がありますが、まともに栗が収穫できるようになるまでは、5年から7年の歳月が必要です。

ゆっくりと時間をかけて育った栗、それを自然からの恵として一粒一粒、大切に手で収穫をさせていただきます。

 

栽培を始めてまだ日は浅いですが、栗と向き合い、自然と向き合い、

『日本栗=和栗』というこの素晴らしい作物を、そしてこの栗が育つ里山の環境を未来に繋げていくために日々奮闘中です!

 

 和栗や代表/栗・自然栽培農家 竿代信也

 

 

自社農園フォトギャラリー  Photo : 佐藤貴佳


<畑日記>

2022.5.31

今月は農家仲間の鈴木さんの田んぼで無農薬米田植えのお手伝い。茶名人・小室さんの茶園では伝統の『手揉み茶』のお手伝い。自身の圃場では『クリタマバチ・アブラムシ・クスサン』と連日向き合っています。樹勢が強い木は多少虫さん達がついてもびくともしないのですが、樹勢が弱い木はどうしても加害を受け易い。健康な人は病気になりづらい、人間と変わらないのです。一般的には施肥で樹勢を保つのですが、そこが自然栽培の難しいところ。もちろん地力の問題もありますが、果樹の場合は主に個体差によるところが大きいのが実情です。黒い写真は圃場近くの川・蛍です!

2022.4.30

二年ぶりに開催された「全国栗園経営研究会in茨城」、まだ寒さの残る圃場見学(写真は小澤栗園)。そして引き続き耕作放棄地の整備に終われた一ヶ月でした。菜の花があっという間に満開に、奥に見える舘岸山では山桜も満開。季節は目まぐるしく移り変わり春から初夏へ。山では新葉が芽吹き、周囲の田んぼでは田植えもスタート!(写真は愛宕山と舘岸山)ウチの栗畑でも今年初の草刈りを行いました。草はあえての高刈り、様々な生き物達の住処を出来る限り奪わないように。。。

2022.3.28

3月初旬(花桃)は春の陽気。銀杏の木の残骸の整理がスタート。農家仲間の鈴木さん(おこわの米農家)、小室さん(茶名人・お茶農家)の手も少し借りて放棄地の整理を開始。3月22日にはバカ陽気から一転して冬景色。3月末にはまた暖かな日差しが降り注ぎ元気いっぱいの菜の花が!

地元の頼もしい助っ人、フミタカさん、平塚さんに3本の『大銀杏』の伐採をお願いし、とてもスッキリしたのですが残渣処理はまだまだこれから。春草の勢いが間も無く増してくるので、なんとかそれまでには.....。ここの圃場は今年の晩秋に苗植え予定です。

2022.2.28

今日、新たに約1haの耕作放棄地の借受をいたしました。ほぼ現在の圃場に隣接する場所で、ここ数年間は手つかづの状態だったため、農薬や肥料等が入っていない自然放棄地なので、農薬・肥料抜きをする期間が必要ありません。その分、木のように硬くなってしまった草の根などの除去、木の根の抜根等には手間がかかりますが、農薬や化学肥料、動物性肥料が大量に入っているフカフカの畑よりは、断然こちらを選びます。春草が動き出す前にまずは整地を頑張ります!

2022.1.31

写真の紹介、左から。冬の栗畑と栗の郷のシンボル愛宕山。2枚目/の枯れ木に残る落ち葉、これは枯れ死した枝の場合が多く、葉っぱを落とす前に力尽きてしまったと言えます。3枚目/秋草をある程度の長さで残すことで風による落ち葉の拡散が抑止でき、畑に循環させます。最後は愛宕山に連なる難台山のキャンプ上から見た栗畑がある上郷地域。とても素晴らしい景観で平地の遥か先には太平洋を望むことができます!

2021.11.30

刻一刻と変わる畑の風景。週末のたった3日、東京で仕事をして戻ってきただけで畑は全く別の表情に変わっています。なんと彩りの綺麗な季節、あと数週間もすれば彩りはすっかり無くなりモノトーンに近い世界に。自然は1年中様々な表情を見せてくれますが、こんなにも多彩で力強い表情を見せてくれるのは、きっと枯れゆく命の儚さ、最後の輝きを放つこの季節ならでは。畑ではそろそろ冬支度がはじまります。

2021.10.31

10月は栗選別のため、ほぼ畑に出ることができませんでした。そこで、圃場管理を一緒にやっていただいているお茶名人の小室さんに、毬を畑に戻す作業をお願いし、今では秋草が芽をだし、すっきりとした綺麗な畑の状態です。この季節の畑はとにかく気持ちが良い!できれば毎日畑に出たいのですが、この季節はやることが山積みのため、日々ほんの僅かな時間だけ、刻一刻と変化する畑や山の様子を見に行っています。

2021.9.30

 同じ品種でも成木と若木では収穫時期が少しずれます。今年の人丸の収穫は他の早生品種と同様に例年より少し早まり9月初旬に落ち始め、若木の収穫が全て終わったのは秋分の日頃。約1ヶ月の収穫が終わりました。落ち始めと終盤は僅かしか収穫できませんが、毎日コツコツ拾うのは鮮度と品質のため。国内外で栗の収穫の機械化が模索されていますが、見た目も綺麗な人丸はあえて手で丁寧に拾い続けたいと考えています。

2021.8.31

今年は例年より一週間ほど早く8月16日には収穫がスタートしました。収穫前には全面草を刈るのですが、収穫が早まったので、どこの畑でも慌てて草刈りがスタート。当園でも『丹沢』の収穫をしながらなんとか草刈りが終わりました。メインの品種『人丸』の収穫は間も無くですが、落ちてみないと実際の品質がわかわないのが栗の難しいところ。今年も美味しいモンブランが提供できますように!

2021.8.4

「夏空と栗畑、そして出穂」昨年の夏は連日の猛暑に加え、ほぼ雨が降らず高温障害が出てしまいましたが、今年は昨年よりは適度に雨が降り、今のところは順調に推移しています。ただこれからは台風の季節となるので、無事に収穫が出来る迄はもちろん安心ができません。もちろん台風が来れば、栗だけでなく出穂したばかりの稲や他の作物も被害が発生します。こればかりは防ぎようが無いので、この季節は毎日祈るような気持ちで天気図と睨めっこです。

2021.6.30

「満開の栗の花と蜜蜂」栗の花の蜜を採るために栗畑の真ん中に蜜蜂の巣箱が置かれました。

植物が大きく成長するのに必要な雨、栗の木はもちろん、この時期は畑の草達もぐんぐん成長し中には背丈ほど成長する草も。梅雨明けに一度刈るこの草達は、畑の栄養として緑肥に、また敷草として夏場の乾燥を防ぐと共に、夏草の抑制にも繋がります。栗畑に生える草は決して邪魔な存在ではなく、これもまた「自然の恵」、そう考えると草の成長すら微笑ましく思えます。最後の写真は「田園と栗畑と愛宕山」これが栗の郷いわまの風景です。

 

2021.5.31

新緑から深緑へ。5月下旬、栗畑では例年より一週間程早く『栗の花』が開花しました。田んぼに映る山の景色がとても綺麗な初夏の訪れです。開花までは順調に推移していますが、この後の気候が秋の収穫に大きく左右します。また、今年は昨年大発生した『くすさん』と『アブラムシ』がとても少ないです。 原因はわかりませんが、全ては自然の中の大きなサイクルの中で生かされており、人間の出来ることはあまり多くはないと実感させられます。

2021.4.28

今月の主な作業は畑の整備です。土手に芝生を植えたり、炭を撒いたり。(炭は肥料ではなく、元気な土作り、土壌の微生物を活性化させるために昨年から使用)また、新しい草刈機も導入しました!この状況下での出費は痛手ですが、大きな戦力です。ただ、ウチではあまり一生懸命草は刈りません。あくまで自然共生、草を全て綺麗に刈ってしまうと虫達の住処が無くなります。虫には栗にとっての害虫もいますが、益虫もいます。(あくまで全て人間目線)これからの季節は地表の保湿効果もありますし、栄養分を根に固定してくれる草もあります。できるだけ自然な形で、自然に争わず、無農薬、無肥料で栗が育つのをちょっとだけお手伝いする、そんな考えで始めた農業も5年目に入りました。

2021.3.31

畑では一人っきりでの作業が通常ですが、苗植えの時期、収穫の時期は仲間たちと楽しく作業をしています!おこわの餅米を作っていただいてる鈴木さん、和栗やのお茶の全て茶名人・小室さん、奈良から農業研修で来たアンナさん、地元の農家仲間の生駒さん。頼りになる仲間達の協力のもと、今年も約300本の苗(人丸+丹沢)を無事に植えることができました。今年は春が早く、芽が動くのが例年よりもかなり早かったのでギリギリ間に合った感じです、汗。

自社農園フォトギャラリーII  Photo : 佐藤貴佳


2020.9.14

夏の猛暑による、日焼けや高温障害の影響がかなり深刻です。丁寧に選別をした栗の味や品質に問題は無いのですが、健全化率(歩留まり)が非常に悪いのが悩みの種、栗は落ち始めるまで本当に予測がつかない難しさがあります。

そして、いよいよ人丸の収穫が本格的に始まりました。小粒傾向ではありますが、やはり外見の綺麗は別格です!実落ちの栗が多く(栗の場合、イガ落ちと実落ちの傾向が品種によって異なります)、大袈裟ではなく晴れた日には畑の上でキラキラと輝いて見えるのです。茹でた実の色も鮮やかな黄色、形も綺麗で、本当に愛くるしく、可愛い「栗」達です。まだまだ若木が多いのですが、来年6年目を迎える木がかなりあるので本当に楽しみです!

※写真右側が早生の代表品種「丹沢」、左が「人丸」です。

2020.9.6

またまた間が空いてしまいました。

長雨の影響による湿害、病気、猛暑の影響など、なかなか厳しい収穫のスタートとなりました。

今年は梅雨前に「くすさん」が大量発生。「くすさん」は団体で行動をし、一晩で一本の栗の木の葉っぱを食べ尽くしてしまうほど食欲が旺盛な幼虫です。休業中は毎日のように畑に出向き、大量の「くすさん」を全て手で捕獲。(農薬を使用したくないので)ちょっと葉っぱかじる位なら良いのですが、流石に丸坊主にされると困るので...成長と共に栗の葉の色、花の色と変化をし、毒も無く、とても綺麗で、毎日見ていると徐々に愛着すら湧いてきてしまいました、笑。

 

2020.4.19 

久々に更新させていただきます。剪定作業、苗植え(今年も300本の苗を植えました)と例年通りの作業を終えましたが、コロナ騒動の余波で今年は作業がやや押し気味。店舗の営業自粛に入ってから、畑の作業を出来る時間が少し増え、ようやく追いついたところです。栗の木々や他の植物も、人間界の騒ぎは関係無く、今のところすくすくと成長しています。

自然に囲まれ農作業をしていると全てを忘れられる、そう言いたいところですが、流石に今はそうは行きません。行き帰りの道中、買い物の時なども、最大限注意をし、人との接触を出来る限り減らしています。もちろんまだまだ先は見えませんが、この栗達が無事に成長し、皆様にご提供できる日を願って、今はしっかり成長のお手伝いをしたいと思います。

2020.1.14/15 『全国栗園研究会』

全国各地の栗生産レジェンドの方々、長野、岐阜、仙台の有名菓子店等も参加する、栗の研究会です。今年の開催地は岩手県二戸市。

幹事の安ケ平又次郎さんは230ha/約55万本の栗造林と12haの栗果樹園を運営。想像もつかないような規模である事にも驚きましたが、100年先の日本の森林に対する思いに感動を覚えました。お昼に集合し、お昼に解散する研究会ですが、24時間ずーっと栗の話だけをする、とっても幸せで刺激的な研究会です。(普通の方にはちょっと理解できないですね、笑)

来年は茨城県で開催予定です。一大産地として、より濃密な栗時間を過ごしていただけるよう、企画、お手伝いをさせていただきます!

2020.1.7

今年最初の畑作業は小雨の中の剪定作業。

剪定とは余分の枝を切り落とし、樹形を整えること。

冬の間は暫くはこの剪定作業が続き、本格的な春が訪れる前に

新たな苗植え作業が始まります。ただ、今年の冬はまだ冬らしい天気が訪れておらず、雨も多い状況です。冬の季節、あるいは春の季節の天候は秋の収穫にも影響が出るので、冬らしい天気が待ち望まれます。

 

2019.12.3

年内の畑作業も後数日。

今日は久々に仲間と3人がかりで重機も出動。

3人で作業をすると3日分の仕事が1日で終わります!

2019.11.20

冷涼な空気と共に、山の木々もようやく色づきはじめました。台風被害の片付け、冬季期間に行う剪定、春の苗植えの準備です。

今日は小田喜商店さんにて、氷温で熟成した栗の食べ比べを行いました。丹沢人丸、ぽろたん、利平、倉方、 美玖里、紫峰、岸根、石鎚、これだけの品種を良い状態で一度に食べ比べができるのは、滅多に無い大変貴重な機会です。氷温でじっくり熟成させている栗は、どれも甘く、美味しく、食べ始めると中々手が止まりません。それぞれ特徴はあるものの、甲乙を簡単にはつけ難いというのが率直な感想でした。

ただ、当店のモンブラン、栗菓子のメイン原料でもある、「丹沢」「人丸」の上品な食感や風味は格別に美味しく感じました。栗には沢山の品種がありますし、食べ方、加工の仕方でも違いはでます。まだまだ栗の奥深さを理解しきれていないので、これからも栗の魅力を更に掘り下げていきたいと思います!

 

(写真)左/栗畑越しの愛宕さん(愛車サンバー)、中/色づき始めた銀杏の木々、右/貴重な食べ比べ

2019.10.23

ようやく秋の訪れを感じられる過ごし易い気候、山の木々も薄っすら色づきはじめました。台風15号に続き、19号でも栗の木は被害をうけ、大きな木が2本、若木が数本倒木してしまいました。倒木した木を植え替えて、同じ位の大きさになるには10年以上の歳月がかかります。各地で大きな被害をもたらした今年の台風、改めて自然の力には抗えないことを痛感させられます。「栗に生かされ、栗と共に生きる・・・」

2019.10.1

10月とはとても思えない陽気、この時期にしては異常に飛び交う蚊と湿気の中、例年より10日程遅く、「人丸」の最後の収穫を行いました。台風の被害は落ちた実や倒れた木、折れた枝ばかりでなく、木に残った実にも大きな影響を及ぼし、地域全体の収穫量も例年の半分を大きく下回る状況です。何十年もやっている先輩農家さんのお話を伺っても、このような状況は初めてとの事です。今の気候変動を考えると今後もこのうような自体が毎年起こる可能性は決して否定ができないです。さて、どうしたものか・・・

2019年10月以前の日記は手違いで消してしまいました・・・